CPEマットフィルムの付着ローラー改善事例

CPEマットフィルム用ローラーに発生した薄皮状の付着物

CPEマットフィルムのラインで、液状シリコーンゴム被覆の接触ローラーに材料が堆積する問題が発生していました。新しく被覆した直後は良好でしたが、約2日運転するとローラー表面に薄皮状の付着物が形成され始めました。

この付着物は清掃しにくく、停止時間を長くし、清掃・再起動時のロスを増やし、フィルムのマット外観にも影響していました。光を当てて見ると、ゴム表面から薄い膜がめくれたような状態に見えました。

この層を拭き取るとマット効果が戻ることから、フィルム材料そのものだけでなく、運転後のローラー表面状態と強く関連していることが分かりました。

マットフィルムの表面の凹凸が目立ち、粗い跡がはっきりと見えるクローズアップ画像。

高温フィルム接触とマット表面の感度

CPEマットフィルムは接触面の状態に敏感です。この種のラインでは、ローラーは材料を搬送するだけでなく、その表面状態が離型性、表面反射、最終的なマット外観にも影響します。

ラインのダイ温度は約220°Cで、ローラーは高温フィルム接触部に使用されていました。繰り返し接触すると、旧LSR被覆がフィルムから転移した材料を表面に保持するようになりました。付着層ができると、フィルムは安定したシリコーン表面に接触しなくなり、接触が不均一になってマット効果も維持しにくくなります。

この位置では、旧ローラーをそのまま置き換えることよりも、運転後の離型性、耐熱安定性、清掃しやすさが重要でした。

旧LSR被覆では運転後の表面安定性が不足

旧ローラーも液状シリコーンゴムでしたが、実際の運転条件に対して被覆仕様の安定性が十分ではありませんでした。当初は使用できても、熱、接触圧、繰り返すフィルム離型を受けるうちに、表面へ残留物が堆積し始めました。

条件の厳しい離型用途では、同じ「LSRローラー」と呼ばれていても、実運転後の挙動が大きく異なることがあります。ゴム配合、加硫条件、表面仕上げ、硬度バランス、耐熱安定性によって、使用中に表面を清浄に保てるかどうかが変わります。

この案件では、旧被覆の離型安定性と耐熱性がCPEマットフィルムの使用位置に対して十分ではなく、頻繁な清掃、表面状態の不安定、マット外観の管理性低下につながっていました。

離型性・耐熱性・清掃性を重視してLSR被覆を調整

Wolorinでは、液状シリコーンゴム(LSR)という基本材質は維持しながら、実際の使用条件に合わせて被覆仕様を調整しました。

交換ローラーでは、CPEマットフィルムとの接触に対する離型性を高め、高温フィルム部での耐熱安定性を向上し、生産中に清掃しやすい表面仕様を採用しました。取付寸法は旧ローラーと同じですが、実際にフィルムへ接触する表面には従来とは異なる性能が必要でした。

目的は、新品時に付着しにくくすることだけではありません。連続運転後に同じ落ちにくい付着層を形成しにくくすることが、より重要でした。軽い残留物が付着した場合も、長時間停止しなくても拭き取りやすい状態が必要でした。

ローラーと機械部品を備えたCPEマットフィルム接触部

清掃性とマット外観が安定

交換したLSRローラーでは、従来のような薄皮状の堆積物が同じ形で発生しなくなりました。以前のような長時間の清掃停止が不要になり、軽い残留物はより簡単に拭き取れるようになりました。

マットフィルムの外観も安定しました。ローラー表面に不安定な付着層が残りにくくなったため、生産中のフィルム接触状態がより一定になりました。

この結果を受け、お客様はWolorinのLSRローラーを継続して使用し、その後、同じラインの別のローラー位置についても複数本を供給しました。

同様のCPEマットフィルムラインで確認すべきこと

CPEマットフィルムラインで、短期間の運転後に付着、薄皮状残留物、清掃困難、マット外観の不安定が発生する場合は、フィルムの接触条件とローラー表面を一緒に確認します。

役立つ情報は、フィルム材質、ローラー位置、付着物の写真、堆積するまでの運転時間、清掃方法、ダイ温度、接触圧、旧ローラー硬度、被覆厚さ、表面仕上げです。これらから、次のローラーで離型性、耐熱安定性、表面仕上げ、清掃性のどこを調整すべきかを確認できます。

同様の 材料がゴムローラー表面に付着する原因 や高温フィルム接触の問題についても、旧ローラー情報と運転条件を確認したうえで交換仕様を検討できます。

フィルム接触ローラーの傷による損傷

同様の付着・離型問題を共有する

フィルムラインで材料付着、薄皮状残留物、ローラー清掃困難、マット外観の不安定、清掃間隔の短さが発生している場合は、ローラー表面写真、フィルム材質、ローラー位置、分かる範囲の温度・接触条件をお送りください。

最初の相談時から完全な技術資料を用意する必要はありません。図面、寸法、サンプル、旧ローラー写真、明確な仕様をお持ちの場合はそのままプロジェクト確認へ進められます。情報が不足している場合は、問題、ローラー位置、接触材料、運転後の表面状態から始められます。